女性が働きやすいオフィス環境に!ジェンダー視点で選ぶ什器とは
- 康平 鈴木
- 5月17日
- 読了時間: 4分
現代のオフィスづくりにおいて多様性・公平性・包括性、いわゆる「DEI」への対応は欠かせません。特に、女性が働きやすい職場環境を実現することは、企業の生産性や持続的な成長にも大きく関わっています。
そこで注目されているのが、ジェンダー視点で選ぶオフィス什器です。女性向けオフィス家具や多様性を意識した什器の導入が、働きやすさと社員満足度の向上に直結しています。本記事では、女性にとって快適で機能的なオフィス空間を実現するために、どのような什器が適しているのかをご紹介します。
なぜ今、ジェンダー視点の什器選びが重要なのか?
日本でも女性の就業率は年々上昇し、管理職や専門職として活躍する人も増えています。
しかし、未だに多くのオフィスが男性基準で設計されているのが現実です。
たとえば、座面の高さやデスクのサイズ、トイレの数、休憩スペースの設計など、細部において男性の身体的特徴やニーズを前提にしているケースが多く、女性にとっては無意識のうちにストレスを感じる要因になっていることもあります。
このような背景から、性別やライフスタイルの違いを考慮したオフィス什器の導入が求められているのです。
女性が働きやすい什器のポイント
1. 高さ調節が可能なデスク・チェア
一般的なオフィスチェアやデスクは、平均的な男性の体格を基準に設計されています。女性は男性よりも身長が低いことが多く、同じ什器を使用しても姿勢が悪くなったり、肩こりや腰痛の原因になることもあります。
高さ調節が自由にできるデスクや座面の奥行きが調整できるチェアを導入することで、個人の体格にフィットし、快適な姿勢で作業できるようになります。
2. パーソナルスペースの確保
女性は比較的プライバシーやパーソナルスペースを重視する傾向があります。パーティション付きのデスクや、集中できる半個室ブースを用意することで、周囲の視線や雑音を気にせず作業に集中できる環境を整えましょう。
また、母性健康管理が必要な女性や妊娠中の社員にも配慮し、体調の変化に合わせて利用できる休憩スペースや横になれるソファなども有効です。
3. 機能的でおしゃれな収納什器
バッグや小物、予備の衣類など女性社員は持ち物が多い傾向にあります。個別ロッカーやデスク下収納、さらにはおしゃれな外観でオフィスの景観を損なわない収納什器を導入することで、実用性とデザイン性を両立できます。
4. 多機能トイレやパウダールームの整備
男女問わず、トイレ環境は職場選びの満足度に大きく関わります。清潔で広めのトイレ空間、パウダールームの設置、女性専用の休憩スペースなどは女性社員にとって安心できる職場環境の一部です。
DEIの観点から見る什器選びのトレンド
1. ユニバーサルデザインの什器
性別だけでなく、年齢・国籍・障がいの有無など多様な背景を持つ社員が安心して使える什器が注目されています。たとえば、簡単に操作できる昇降デスクや、誰でも使いやすいレイアウトの会議室家具などです。
2. サステナブル素材の採用
DEIの文脈では、環境に優しい素材や再生可能なリサイクル什器も好まれます。企業の社会的責任の観点からも、サステナブルな家具を選ぶことはブランディングにも貢献します。
3. 色やデザインの多様化
従来の無機質なオフィス家具から一転し、柔らかい色合いや洗練されたデザインの什器が支持されています。特に、女性向けオフィス家具では、パステルカラーや木目調の素材など温かみのあるデザインが人気です。
オフィス什器で多様性・公平性を形にする
女性が働きやすいオフィスづくりは、単に女性向けの商品を取り入れることにとどまりません。個人の身体的・心理的ニーズを尊重し、すべての社員が自分らしく働ける空間を目指すことが本質です。
オフィス家具・什器の選定においても、誰が、どんな使い方をするのかをジェンダーの視点から見直すことで、より良い職場環境の実現が可能になります。DEIを重視した什器選びを通して、持続可能で魅力ある企業づくりを始めましょう。
OWENでは、このようなご相談も承ります。