働きやすさは家具から?社員の満足度が上がるオフィスづくりのコツ
- 康平 鈴木
- 8月5日
- 読了時間: 5分
近年、多くの企業が働きやすいオフィスの実現に注力しています。その背景には、社員満足度の向上や離職率の低下、生産性の向上といった経営課題があります。そして、これらを実現するための重要な要素のひとつがオフィス家具です。
意外に思われるかもしれませんが、椅子やデスク、収納棚といったオフィス家具が、社員の快適性や集中力、コミュニケーションの質に直結するのです。本記事では、オフィス快適化を実現し、社員の満足度を高めるためのオフィス家具の重要性について詳しく解説します。
オフィス快適化が求められる背景
コロナ禍以降、リモートワークやハイブリッドワークが一般化したことで、オフィスの存在意義が改めて問い直されています。ただ働く場所ではなく、社員が自発的に集まりたくなる環境が求められているのです。
その結果、多くの企業が「オフィスを快適にするにはどうすればいいのか」を模索し始めました。快適なオフィス環境は、単なる内装の美しさだけではなく、働き方にフィットした家具の選定と配置が鍵を握ります。
オフィス家具の重要性とは?
働きやすいオフィスを語るうえで、オフィス家具は決して脇役ではありません。
以下のように、家具の選定次第で職場の印象や働き方が大きく変わります。
1. 快適な姿勢を保つ椅子は集中力を高める
長時間座って作業するオフィスワーカーにとって、椅子の快適性は非常に重要です。エルゴノミクス(人間工学)に基づいた椅子は、腰や肩への負担を軽減し、結果的に集中力や生産性の向上につながります。
2. フレキシブルなデスク配置がチームワークを促進
固定席からフリーアドレスへの移行を進める企業が増えています。可動式デスクや、チームごとのレイアウト変更がしやすい家具を導入することで、業務内容に合わせた柔軟な働き方が可能になります。
3. 収納や配線整備でオフィスを整える
収納が不足していたり、配線がごちゃごちゃしていると、オフィス全体に雑然とした印象を与えてしまいます。スマート収納やケーブルマネジメント家具を導入することで、整理整頓された空間を実現できます。
働きやすいオフィスをつくる家具選びのポイント
働きやすいオフィス家具を導入する際には、以下の観点を意識することが重要です。
1. 社員の業務内容に合った家具を選ぶ
例えば、エンジニアやデザイナーなどの職種にはモニターアーム付きの広いデスクが適していたり、営業職には短時間利用できるスタンディングデスクが向いていたりと、部署ごとにニーズが異なります。ペルソナごとの最適な家具選定が、働きやすさを向上させる鍵になります。
2. コミュニケーションを生むスペースを意識
リフレッシュスペースやカフェエリアのような偶発的な会話が生まれる空間には、リラックスできるソファやスタンディングテーブルを導入しましょう。社内コミュニケーションの質が向上し、チーム全体の活性化につながります。
3. 環境に配慮した家具で企業イメージを向上
最近では、SDGsや環境配慮の観点から、リサイクル材を使用した家具や、省エネ設計の家具を選ぶ企業も増えています。こうした取り組みは採用活動や企業ブランディングにも好影響を与えます。
オフィス移転・内装時に考えるべき3つのポイント
オフィス移転やリニューアルを検討している企業は、次の3つのポイントを意識して家具選定を行いましょう。
1. 空間コンセプトを明確に
まずは、どんなオフィスにしたいかを明確にすることが大切です。「集中力を高める空間」「コミュニケーションが生まれる空間」「ワークライフバランスを支える空間」など、空間の目的に合った家具を選ぶことで、コンセプトに一貫性が生まれます。
2. 将来の拡張性を考慮した設計
企業の成長やレイアウト変更に対応できるよう、モジュール型家具や可動式パーティションなど、柔軟性のある家具を選定しましょう。これにより、オフィスの拡張や改装にもスムーズに対応できます。
3. 社員の声を取り入れるプロセスを設ける
家具やレイアウトの選定に際して、社員アンケートやワークショップなどの場を設けることで、現場のニーズに合った設計が可能になります。加えて、社員自身が「自分たちのオフィスをつくっている」という参加意識を持つことができ、愛着のある職場へと育っていきます。
オフィス快適化は採用・定着にも効果的
働きやすいオフィスは、採用活動や社員定着率の向上にも直結します。特にZ世代を中心とした若手社員にとって、「居心地の良いオフィス」や「美しく整った空間」は企業選びの大きな判断材料となっています。
また、家具による空間設計は、企業文化の醸成や社内エンゲージメントの強化にもつながります。単なるインテリアではなく、戦略的投資としての家具選びが求められる時代です。
オフィス家具からはじめる職場改革
オフィスの快適性は、空間全体の設計だけでなく、ひとつひとつの家具選びによっても大きく左右されます。社員が毎日触れる椅子、デスク、収納…これらを機能性・デザイン・柔軟性・環境配慮の視点から見直すことが、結果的に社員の働きやすさと企業のパフォーマンスを向上させることにつながります。
働きやすさは家具からという視点で、ぜひこれからのオフィスづくりを考えてみてはいかがでしょうか。